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研究チーム

高岡 洋輔

ユビキチンコード解析に資する基質タンパク質選択的ケミカルツール群の開発

高岡 洋輔

研究代表者 高岡 洋輔

東北大学大学院 理学研究科 化学専攻 有機化学第一研究室 准教授
http://www.orgchem1.chem.tohoku.ac.jp/orgchem1/Home.html

研究概要

本研究では、これまでほとんど明らかにされてこなかった植物ホルモンを介したユビキチンバイオロジーについて、分子レベルで解析・制御するための新規ケモテクノロジーを開発します。具体的には、植物ホルモン受容体のユビキチンリガーゼと基質タンパク質である転写リプレッサー間、およびリプレッサーと転写因子間の相互作用を制御する小分子・ペプチド型ケミカルツールを開発します。例えば植物の生長と防御を司る植物ホルモンのジャスモン酸(JA-Ile)は、ユビキチンリガーゼのF-boxタンパク質COI1と、転写リプレッサーJAZとの相互作用を誘起するmolecular glueとして機能します。JAZがJA-Ileを介してユビキチン化を受け分解されると、もともとJAZが抑制していた転写因子の抑制が解除されて、生長抑制や防御応答などの様々な応答を引き起こします。高等植物ではJAZには12種類以上、転写因子にはそれ以上の種類が発現しており、その制御メカニズムは非常に複雑で、不明な点が多く残されています。本研究で開発するケミカルツールは、一挙に起こるこれらのタンパク質間相互作用の一部を誘導または阻害することで単純化させ、JAZのユビキチン化パターンの解析や、JAZが制御する転写因子それぞれの機能の解析に繋げます。
これまでに我々は、COI1-JAZサブタイプ選択的リガンドの開発や、COI1-JAZ共受容体とリガンドとの親和性を定量評価する方法論の開発、及びJAZ-転写因子間の相互作用を制御するステープルペプチドの開発などに成功し、実際にモデル植物体内でこれらのツールが機能することを実証してきました。今後はこれらのツールを拡充することで、JAZタンパク質の関わる生理現象(ユビキチンコード解析や各種転写因子の活性制御など)の解明を目指し、植物ホルモンのユビキチンバイオロジーと機能との相関関係を明らかにしたいと考えています。

研究概要を示す模式図

研究概要を示す模式図

代表的な論文

  1. Takaoka Y, Uchinomiya S, Kobayashi D, Endo M, Hayashi T, Fukuyama Y, Hayasaka H, Miyasaka M, Ueda T, Shimada I, *Hamachi I.
    Endogenous Membrane Receptor Labeling by Reactive Cytokines and Growth Factors to Chase Their Dynamics in Live Cells.
    Chem 4, 1451-1464 (2018)
  2. Takaoka Y, Iwahashi M, Chini A, Saito H, Ishimaru Y, Egoshi S, Kato N, Tanaka M, Bashir K, Seki M, Solano R, *Ueda M.
    A rationally designed JAZ subtype-selective agonist of jasmonate perception.
    Nat. Commun. 9, 3654 (2018)
    PMID: 30194307
  3. *Takaoka Y, Nagumo K, Azizah IN, Oura S, Iwahashi M, Kato N, *Ueda M.
    A Comprehensive in vitro fluorescence anisotropy assay system for screening ligands of the jasmonate COI1-JAZ co-receptor in plants.
    J. Biol. Chem. 294, 5074-5081 (2019)
    PMID: 30728246
  4. Takeuchi J, Fukui K, Seto Y, *Takaoka Y, *Okamoto M.
    Ligand-receptor interactions in plant hormone signaling.
    The Plant Journal. 105, 290-306 (2021) (Review Article)
  5. Suzuki K, *Takaoka Y, Ueda M.
    Rational design of a stapled JAZ9 peptide inhibiting protein-protein interaction of a plant transcription factor.
    RSC. Chem. Biol. 2, 499-502 (2021)