村田茂穂博士が「2018年度持田記念学術賞」を受賞しました
本領域の計画班研究代表者である村田茂穂博士(東京大学大学院薬学系研究科教授)が2018年度持田記念学術賞を受賞しました。平成30年11月8日(木)にステーションコンファレンス東京にて贈呈式が行なわれました。
村田博士は生化学的、分子生物学的手法を用い、細胞内で不要となったタンパク質を分解する装置であるプロテアソーム分子集合の機能分化とその構造に関与する種々の新規分子を次々に発見し、遺伝子改変動物の作製とその分析から、プロテアソーム形成の分子機構の全容解明に成功しました。
さらに、胸腺に特異的に発現する新規の「胸腺プロテアソーム」を発見し、細胞性免疫応答におけるキラーT細胞の膨大なレパトア形成は自己と非自己の識別機構の核心であり、キラーT細胞の正の選択に必須の役割を果たすことを明らかにし、免疫系が自己と非自己を識別する分子機構を世界で初めて実証しました。
これらの業績は、プロテアソームを標的とした癌や免疫関連疾患、神経疾患をはじめとする難治性疾患の病態解明や、創薬や新規治療法開発などにも道をひらくものと期待される、世界に誇る先見的・独創的な研究業績です。